ギリシア神話に登場するゴルゴン3姉妹の三女。
ゴルゴンとは「恐ろしいもの」の意で、髪の代わりに生きている蛇が生えている怪物である。
その三女であるメデューサの名前の語源は「女支配者」。
海神ポセイドンの愛人で、子ももうけた。
その宝石のような輝く瞳に睨まれると、人々は立ち所に石化してしまうという。
その石化を解くのに必要なものは、これもまた同様に彼女のその瞳から流れる涙だという。
メデューサは、もとはとても美しい女神であった。
しかし、自分の美しさに傲慢になってしまった彼女は「私の髪はアテナよりも美しい」と豪語してしまう。
これに怒ったアテナは、その髪を蛇に変え、見るもおぞましい化け物へと変容をさせた。
これに抗議した姉達もまた、メデューサ同様に同様に醜く変えられてしまったのだという。
彼女にとってはほんの少しの豪語だったのかも知れないが、その代償はあまりにも大きかった。
いつしか化け物として追われる立場になった彼女は、
英雄ペルセウスに首を刎ねられ退治されてしまう。
その時流れ出た彼女の血には実に様々な効果があった。
彼女の右の血管から流れ落ちた血液は死者を蘇らせる力が、そして左の血管から流れ出た血液には人を殺す力があったのだという。
また、溢れ出た血液から天馬ペガサスが産まれた。
血液が砂漠に落ちるとサソリ等猛毒性の生物も生まれ、海に落ちるとたちまち美しい赤い珊瑚へと変わったという。